レシピに著作権はあるの?盗用させない7つの対策

「オリジナルレシピを販売したいけど、誰かに真似されないかな…」

「自分で考えたオリジナルのレシピに著作権はあるの?」

と疑問に思ったことはありませんか?

料理教室やSNSでレシピを公開している方にとって、自分のアイデアを守ることはとても大切なことです。

せっかく試行錯誤して完成させた大切なレシピが、他人に盗用されたり、無断で使用されるのはとても悔しいですよね。

私もお菓子のレシピ提供している立場なので、その気持ちはよくわかります。

実は、レシピそのものには著作権が認められないケースが多いことをご存知ですか?

しかし、法的に守る方法や、盗用されにくくする具体的な工夫はたくさんあります。

この記事でわかること

この記事では、レシピの著作権に関する基本ルールと、盗用されないための具体的な対策をわかりやすく解説しますわかります。さらに、自分のレシピを守りつつ、安心して発信・販売を行うために何をすべきかが明確になります。

ゆいのん

これを読めば、大切なレシピを守りながら、自信を持って発信・販売する方法が見つかるはずです!

この記事を書いた人→ゆいのん
  • おもてなし糀スイーツ講座主宰
  • 2年間で受講生175名
  • 企業レシピ監修
  • レシピ本に多数掲載
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こんにちは
もくじ

オリジナルレシピに著作権は適用される?基本ルールを解説

基本的に、レシピそのものには著作権が認められません。

著作権法では、著作物として保護されるためには以下の要件を満たす必要があります。

  • 創作性があること
  • 表現されていること

創作性があるとは?

創作性とは、作者の個性や独自のアイデアが表現されていることを指します。

たとえば、

  • 材料
  • 分量
  • 作り方の手順

といった事実を記載しただけのレシピは、著作権法で保護される「創作的な表現」には該当しません。

ゆいのん

「小麦粉100gと砂糖20gを混ぜ合わせる」のような単純な調理手順は、誰が書いても同じような表現になるため著作権の対象外となります。

表現とは?

表現とは、作者のアイデアや発想が具体的な形で示されていることを指します。

つまり、単なる頭の中の考えや抽象的なアイデアではなく、文章、音楽、絵画、映像など、明確な形で示されている状態が必要です。

ただし、レシピに独自の工夫や創意が加えられている場合は状況が変わってきます。

例外として著作権が認められるケース

レシピの著作権には、いくつか例外もあります。

独創的な物語やデザインがレシピに加えられている場合、「表現」として認められるからですね。

料理本やレシピサイトで見かけるキレイな写真や、独創的な説明文には著作権が認められるケースがあります。

例えば、「ふんわりシフォンケーキの作り方」という基本的なレシピに、オリジナルの製法や独自のデザインを加えた場合は保護対象となる可能性が高くなります。

レシピ開発者の権利を守るため、2024年4月には不正競争防止法の改正も行われています。

SNSなどでレシピを公開する際は、独自の解説や写真を付け加えることで法的保護を受けやすくなるポイントです。

ただし、「砂糖50g」といった一般的な分量表記や基本的な手順には著作権は認められません。

他人のレシピを使用する際の法的リスク

料理やお菓子作りが趣味の方にとって、インターネットや本で見つけたレシピを利用することはよくあることです。

しかし、他人のレシピを使用する際には、著作権や商標権に関するリスクを理解しておくことが重要です。

繰り返しになりますが、レシピはアイデアでしかないため

  • 他人のレシピを基に自分で料理を作ること
  • 他人のレシピをアレンジし自分のオリジナルレシピとして公開すること
  • レシピを参考にして商品を製造・販売すること

これらに関しては著作権侵害に該当しません。

しかし、レシピが記載された本やwebサイト(ブログやホームページ等)に掲載されている写真、動画、文章は著作物として保護されます。

ゆいのん

これらを無断で使用すると、著作権侵害に該当する可能性があります。

レシピを盗用させないための7つの対策

何度も試作をしたレシピを、簡単にパクられてしまうのは悲しいですよね…

そこで、私が取り組んでいる盗用されないための対策を7つご紹介します。

①規約に同意したうえで購入してもらう

レシピを販売する際、購入者に規約を提示し同意を得ることはとても重要です。

ちなみに私は、主に契約書を交わした講座生さんにしかレシピを販売していません。

契約書には、

  • 無断転載や配布禁止
  • 類似したレシピで養成講座を作ることは禁止
  • 違反した場合は罰金

といった内容を記載し、契約を交わしています。

ゆいのん

規約に同意してもらうことで、後から盗用や違反が発覚した際にも法的に対処しやすくなります。

②盗用されても納得できる価格で販売する

レシピの価格設定は慎重に行い、盗用されるリスクも踏まえた納得のいく価格で販売するのもひとつの対策です。

レシピの販売価格は数百円から数万円までさまざまですが、安売りをして不安になるより、納得行く価格で安心して利益を取った方が精神衛生上良いと思っています。

特に完成度が高いレシピは、価値に見合った価格を設定するべき。

販売価格を適正に設定することで、価値を認識してもらいやすいですよ。

ゆいのん

価値が伝わる価格は、あなたのレシピへのリスペクトにもつながります!

③SNSのガイドラインを活用する

SNSなどでレシピを公開する際は、各プラットフォームの規約やガイドラインを活用しましょう。

インスタグラムの利用規約にも以下のように記載されています。

レシピを公開する際は、投稿に「転載禁止」や「著作権表記」を明記し無断転載を見つけた場合には速やかに対処しましょう。

ゆいのん

SNSの規約に沿うことで、盗用を発見した際の対応がスムーズになります!

④商標登録や著作権登録を検討する

レシピ自体は著作権の対象にならない場合もありますが、レシピ名やブランド名は商標登録が可能です

また、独創的なデザインや、レシピブックとしてまとめた形で著作権を取得することも対策の一つです。

私も自分の講座「おもてなし糀スイーツ講座®」を商標登録しています。

商標登録にかかる費用は5万円ほど(内訳は省きます)で、10年間は商標法で守られます。

ゆいのん

法的に守られた名前やデザインがあれば、盗用に対して強い抑止力を発揮します!

⑤レシピの背景を伝える

レシピにまつわる背景やストーリーを共有することで、盗用しづらい価値を付けることができます。

レシピの開発秘話や、試作の苦労・裏話しをSNS等で発信することで、、レシピに「あなたらしさ」や「特別な価値」を加えることができます。

ストーリーは他人が真似できないあなただけの魅力。

消費者の心にも残りやすく、盗用されにくいブランド力が生まれます。

ゆいのん

レシピに込めたストーリーが、あなたの個性を際立たせます!

⑥フォロワーを巻き込みブランド価値を広げる

自分のレシピをただ公開するだけでなく、SNSのフォロワーさんを巻き込むことで盗用を防ぎやすくなります。

巻き込む方法としては、定期的にオフ会やライブ配信を行いフォロワーさんとの距離を縮めておいたり、レシピを元に「〇〇チャレンジ」のような多くの人が簡単に参加できる企画の開催が効果的。

あなたを応援してくれる生徒さんやフォロワーさんが、レシピを大切に扱う流れを作ることで、自然と盗用が抑制される環境を作り出します。

ゆいのん

親しい方からは「あの人スイーツ、ゆいのん先生のに似てません?」と情報をいただいています。

⑦動画やライブ配信で独自性をアピールする

レシピをテキストだけで公開するのではなく、動画やライブ配信を活用することで盗用リスクを減らせます。

無料で配布しているレシピなら動画やライブ配信を取り入れ、体験を通じてレシピの独自性を伝えることができます。

有料のレシピの場合は、お菓子作りの工程やテクニックの一部を公開することで、レシピへの興味付けをすることができます。

ゆいのん

どちらにしても、作者自身が顔を出してライブでレクチャーすることで、盗用しにくくなります!

レシピを盗用する人に思うこと

お菓子教室の先生にとって、試行錯誤しながら作り上げたオリジナルレシピは、ただの「作り方」ではなく、教室の独自性を象徴する大切な財産。

しかし、残念ながら他人のレシピをそのまま盗用して、レッスンや販売をしようとする人がいるのも事実です。

お菓子教室を運営していると他ジャンルの先生とのつながりも増え、

  • レシピを盗用している先生
  • 既存のレシピをほんの少しだけ変えて
    「オリジナル」と言い張っている先生

などなど、色んな情報が耳に入ってきます。

そんな情報を聞くたびに、「そんなことしても、教室運営は上手くいかないのにな…」と思ってしまいます。

なぜなら、お教室運営に必要なのはそのレシピ自体ではなく、

  • レシピが生まれたストーリ
  • 販売に至るまでの作者の想い

などの背景の方だからです。

作り方だけ真似たところで、なぜその材料なのか?、なぜその配合なのか?どんな人のためのスイーツなのか?は理解できないはず。

そんな深い部分を知らないまま表面だけを真似るのは、単なる作業。

そこに想いや背景がなければ生徒さまに感動を与えることも、心に響く体験を提供することもできません。

その結果、生徒さんにとってその教室は「どこで学んでも同じ」と感じられ、記憶に残らない存在になってしまいます。

教室運営の本質は、単なる「作り方の提供」ではありません。

先生自身がそのレシピに込めた想いや工夫こそが、生徒さまを惹きつけ、リピートにつながる最大の理由なのです。

ゆいのん

レシピ以上の体験を届けることが、生徒さんの心をつかむ鍵です♪

さいごに

最後にこの記事のポイントを5つにまとめます。

  • レシピ自体に著作権は認められないが、独自のストーリーやデザインを加えることで法的保護が得られる場合がある。
  • 教室運営に必要なのはレシピそのものではなく、試作の背景や先生自身の想いといった独自の価値。
  • レシピの盗用を防ぐためには契約書や規約を用意し、無断使用を抑制する仕組みを整えることが重要。
  • 商標登録や価格設定、SNSでのブランド発信などで、盗用されにくい価値や独自性を高める工夫が有効。
  • 生徒やフォロワーを巻き込んだ企画やライブ配信を活用し、教室の魅力を直接伝えることで盗用リスクを低減できる。

オリジナルレシピを守りつつ、価値を活かした教室運営を目指していきましょう。

ゆいのん

独自性こそが、生徒さんに選ばれる教室を作る秘訣です!

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